Bellmare

ビッグウェーブをもう一度
〜湘南ベルマーレ再生物語



ミスで2失点。きっかけがほしい。
vs川崎フロンターレ 01.8.18@等々力

  久々のベルマーレのゲーム。もっとも多摩川花火大会の影響でいつもの道が通行禁止で、キ
ックオフに間に合わないという失態をおかしてしまったけど。
 結果から言えば、0対2で負け。52分の失点はGK鈴木のミス。試合後に田中監督が「ミスなの
でしょうがない」と言った通り、明らかなミスなのでこれはもうしょうがない。改善するとかしないと
かではなく、ミスしないようにするしかないわけで。
 しかし、続けざまにやられた2点目はマズイ。かなりマズイ。失点してマイボールのキックオフか
ら戻したボールを奪われて、そのままゴールを許していては、もう勝つなんてとても無理である。中
田英寿が以前よく言っていたことだが、「上手い/下手」、「できる/できない」は「しょうがない」け
ど、集中力とか勝負の肝みたいなことは、ちょっとしたことなのだから、ちゃんと、そうちゃんとプレ
ーしなければならない。

 久々に見たチームの印象ということでは、大きな展開はないけど、相変わらずボールをつなぐこ
とはできていた。ただパスのスピードが遅いのはちょっと気になった。
 ディナスは初めて見たのだが、キープ力もあるし、周囲を見てバランスもとっていた。すごくはな
いが、チームにとっては存在価値の高い選手に見えた。
「すごくはない」という感想に関することで言えば、一人決定的な仕事をできる選手がほしいなと観
戦しながら切に思った。ストライカーじゃなくてもいいので、2列目でも、3列目でもいいから、決定
的なパスや展開ができる選手がいれば…と。
 もちろん、誰もが思っていることだろうけど。でも、そういう選手がいたら、劇的にチームが躍動す
る可能性を感じたもので。

 あとは、そうそう4バックになっていた。ボールポジションによって右サイドバックと右ストッパーを
こなしていた白井が、クロスをあげる場面が多かった。ただ、もともとそういう選手ではないので、
精度は当然のことながら低かった。
 後半半ばから投入された菅野は面白いと思う。長身でヘディング、ポストで起点になろうとするだ
けでなく、スペースに流れたり、引いたところからラストパスも出していた。チャンスメーカーにもな
れる選手だと思う。うまく使ってほしい。
 僕のお気に入りの鈴木良和は、90分を通してというわけにはいかないが、時々ギラッと光るプレ
ーを見せていた。
 なので、僕のお楽しみ度は、相変わらず高水準でキープされている。

 彼が入った頃からは、フロンターレが引いてしまったこともあって、ほぼ一方的に攻めてたが、崩
すことはできなかった。試合後、スタンドで見ていた伊藤らも話していたのだが「フロンターレの注
文通り」に見えた。
 もっとも石崎監督が「2点とった後のDFは反省点」と不満顔だったところをみると、フロンターレの
狙いというわけではないらしい(そりゃそうだよな。ゴール前に人はいるけど、誰もアタックしてなか
ったのだから)。それでもあの状態になってしまっては、いまのベルマーレでは崩すのは難しい。

 そのフロンターレは、開幕直後に見た時と比べれば、ものすごく“チーム”になってた。ボールをも
っていない選手が動いて、その開いたスペースを使う一連の動きには、トレーニングの形跡がみえ
た。 やはり石崎監督の手腕ということなのだろうか。

 ベルマーレとしてはやっぱり「きっかけ」(田中監督)がほしい。このままズルズルでは、後に残
るものも少ないから。次の山形戦こそ、何とか…と願う。