リスタート初戦を快勝! 3対0 横浜FC @平塚 02.7.10
ワールドカップ終了から10日。
サッカー界にとって最高のイベント開催中は、言い換えれば世界中のサッカーが休止する空白期間でもある。ただ唯一、ワールドカップだけが行なわれ、そして大会が終了後、新たな4年間へ向けてのシーズンが始まるのだ。
その意味で、Jのサッカーカレンダーはやはり随分締まりのないものだと感じざるを得ない。J1もJ2もシーズン中での「ワールドカップ」=「中断期間」なのだから。
ワールドカップ「前」と「後」では選手の心持ちも違うし、また選手によって新たな意気込みで臨むものだというのに、戦いの場が「前」の続きというのは、どうも収まりが悪い気がする。やはり「節目」というのは大切だと思う。
見る側にとってもそれは言えて、「ワールドカップによって選手たちが、あるいはチームがどう変わったか」「観客の入りはどうなのか」などなどの興味の一方で、「さてさて、現在の順位はどうだったんだったけ?」などと「前」を引きずっていかなければならないのも、やっぱり興味半減のようにも思える。
さて、何はともあれ、Jリーグ再開。まずはJ2が第1ステージ第17節から再開された。
平塚競技場の観客数は公式発表では2120人。もっとも「公式」とはいえ、若干「えっ」という感じではあったのだが。
それでも台風の生暖かい風と雨が降り注ぐスタジアムに訪れてくれた熱心なサポーターの期待にそむかないプレーをベルマーレは見せてくれたと思う。結果も、坂本、それから後半から登場の栗原の2ゴールで、3対0。
もちろんワールドカップでのワールドクラスがみせるサッカーを見馴れた目にとっては、一つ一つのパスの内容、スピード、特にセンタリングは辛いものがあったが、雨の中で両チームが懸命に勝利を目指すという、スポーツ観戦の原点とも言うべき楽しさはあった。
素晴らしいプレーに溜息を漏らしながら鑑賞するのもいいし、泥まみれの姿に拳を握り締めながら応援するのもいいということだ。少なくともレベルが低いから「つまらない」わけでは決してない。メジャーリーグも面白いし、高校野球も面白いように。
余談ながらワールドカップを旅しながら、ヨーロッパのサポーター(メディアも)たちには恒常的に、あるいは日常的に応援している「自分のチーム」があるということを改めて強く感じた。
その意味で、彼らにとってもワールドカップとは非日常であり、やっぱりイベント的なのだ。毎日、毎週、そしていつも心の中にあるチームは、別にちゃんとあるのだから。
もしもワールドカップを日常として、あるいは自らの日常を賭して応援するためには、代表チームへの、つまり母国への愛情が、いつも心にある必要がある。いま世界にはそういう母国への思いが強い国や地域がいくつもあるが、多くの先進国、もちろん日本も、では幸か不幸かそうではありえない。
だとすれば、やはりそれぞれの日常のなかに「自分のチーム」があるかどうかが、サッカーを本当の意味で愛せるかどうかの物差しになるかもしれない…なんてことも平塚競技場でふと思ったりした。
ベルマーレサポにとっては、勝利、それに縁の人々――公文(すでに36歳だ! 随分前に「もう辞めようかな。嫁さんも働いてるし」なんて打ち明けられた頃が嘘のようだ)、信藤さん(タッチ沿いで熱きジェスチャーを披露。そして試合後も信念を陶々と語っていた)も見れたりして、なかなか楽しい90分だったと思う。
もちろん、僕にとってもそうだった。帰りの東名高速が台風で視界不良で怖かったけど。