BELLMARE 2002
2002年シーズン最終戦 0対0 vs川崎 @平塚 02.11.24
「KAPPAありがとう」という横断幕も出てたりした2002年J2の最終戦。
そうか今日で終わりなんだ、KAPPAのユニホームはいつから着てたんだっけ?と考えてみたけど、どうもはっきりと思い出すことができなかった。
Jリーグが設立された頃はリーグ自体がミズノと契約していたから、少なくともリーグ戦では全チームがミズノを着用していた。ではカップ戦でのユニホームが自由になったのはいつからだったか。何だか紀元前の出来事みたいで、すごく昔のことのように霞んでしまっている。待てよ、いつだったかBASICを着ていた時代もあったような…。
とにかくリーグ戦に関しては縦縞になった時からだとすれば99年? だとすれば経営が厳しくなったベルマーレと共にKAPPAは歩んでくれたということになる。だったら確かに「ありがとう」だ。
それにしてもJリーグ10年。早かった。ミズノだけでなく10年前にはソニクリともマーチャンダイジング契約をしていて、カテゴリー1なんてショップが日本のあちこちにあった。
あの頃を思えば、Jリーグ人気は凋落したなんて言い方もできるが、それは言い換えれば「根づいた」ということの証でもある。少なくとも創設直後のように護送船団方式をとらなければならないほど、いまやJリーグは脆弱ではない。
無論、自由競争(ではいまだにないのだけど)は諸刃の剣で、フリューゲルスのような悲劇や、ベルマーレのような苦境も容認せざるをえないということではある。
だが、その結果としていまや平塚から湘南へと広がったホームタウンにはベルマーレとかボランティアとか、要するにスポーツ文化的なものが明らかに芽生えつつある。
Jリーグ10年。ベルマーレ10年。すごい10年だったとしみじみと思う。
自分自身の11年前と、この10年間の日常を考えても、生活は随分変わったように思う。
百年構想というけれど、初めの一日がなければ百年後なんてありえない。その意味で、すでにはじめの10年を生きてきたJリーグと僕たちは大したもんだと思うのだ。
いや、そんな感傷に浸るよりも最終戦だ。
だが、結果は0対0。しかも、ものすごく大雑把な言い方をすれば、内容もあまり見るべきところがなかった、両チームとも。
ベルマーレに限れば、DFラインから中盤への、中盤でのパスミスが多くて、ゲームを組み立てるどころではなかった。この前のセレッソ大阪戦を見た後では、なんだかなあというゲームだった。
それでも今季のベルマーレの「サッカー」は目に見えてレベルアップしたと思う。僕みたいにたまに試合を見る人間に目に見えるということは、相当なものだ。もちろん、目に見えるまでには目には見えれないけど着々とした成長があったはずなわけで、2年間指導した田中監督の力も評価されるべきだろう。
その田中監督にとっても今日がベルマーレとしての最終戦。コメントも平塚での2年間についてだった。
「誰一人選手を知らないところから始めたので大変だった。若い選手を育ててくれと言われてた。一級品とはいえない選手だが、サッカーをやりたいという意志、魂はもっている選手は多かった。打っても響かない時期もあってすごく苦労したが、2年間非常に感謝している。J1昇格は果たせなかったが、これで『誰が来ても(誰が後任監督になっても)』とは言わないがいまの戦力であれば(戦えると思う)」
僕の印象としては正直なところ、割と愚痴が多いし、プライドがちらほらのぞく監督ではあった。でも、そんなことは二の次で、2年間を経てピッチの中でこれだけのサッカーをできるまでにチームを作ったことだけで十分評価されるべきだろう。
そうそう、最後の会見後、ベルマな報道陣から花束の贈呈があった。抜き打ちで花束を渡してびっくりさせようという目論見だったと思うのだが、本人は割りとあっさりと受け取って立ち去って行った。
もしかしたら照れ屋なのかもしれないなあ、と思いながらその光景を見ていたが、そんなこと以上に僕が感じていたのは地元の報道陣のみなさんのやさしさみたいなことの方で、彼らはまさしくチームの一員として、どこからか平塚へやってきた指導者を迎え入れ、送り出していったのだ。その姿に僕はなぜだか感動した。
彼らはまた次の監督がやってくれば同じように迎え入れ、サポートし、そしていつかは送り出していくのだ。そんな姿が、まるで母性みたいで、とても素敵だった。
声をかけてくれたので実は僕も花束贈呈人の末席に加えてさせてもらったのだが、このチームへの根の張り具合は僕とはまったく違うわけで、本当に頭が下がる思いがした。
さてJ2は終われど、すぐに天皇杯が始まる。僕は来季は本気でJ1を目指して戦ってほしい、そして僕もそういうつもりで応援したいと思っている。だからこそ、この天皇杯はすごく大切だとも思っている。
願いはひとつ。とにかくJ1と対戦してほしいのだ。そして、その体験を身体に残して、来季へ向かってほしいのだ。
シーズン終盤の出来なら、J1を倒すことも十分可能。勝てなくても、いまのベルマーレの実力を測ってみてほしい。
その意味では、天皇杯を代理監督で戦うのが僕は悔しい。いまのこのままのチームでどこまでやれるかやってみてほしかった。

