今季クラブが掲げるキャッチフレーズである。
94年のJ昇格から数えて10年目。つまり10周年。
今年、ベルマーレはそんな記念すべき、そして節目の年を迎える。
去来するのは、やはり「これまで」と「これから」だ。
これまで――9年間戦ってきたという事実。
積み重ねてきた戦いの記憶、それは主に未練であり、歯軋りの日々である。手放しの狂喜はデビューシーズンの最終戦、元旦の国立競技場にしかない。
だが、ささやかな、しかし確かな手触りのある喜びは、いつもそこにあった。常勝チームから挙げた一勝、躍り出た新星との出会い、瀬戸際で生まれた同点弾、拳を固めたVゴール……。
戦いはフィールドの中だけではなかった。クラブ存亡をかけたオフ・ザ・ピッチでの戦い、それは苛立ちと焦燥の記憶だ。
しかし、そこにも懸命だからこその温もりと心強さがいつもあった。触れ合いがあり、手応えがあった。
そんなささやかではあるけれど、明日を生きる糧となる何かが、そこにはいつもあったのだ。10年以上前にはなかった何かが、ベルマーレと共にこの地に生まれ、育ってきた。
それはたぶん夢であり、希望だったのだと思う。9年分の悔恨や失意とともに、9年分の夢や希望を、ベルマーレと共に僕たちは生きてきたのだ。
夢に破れ、希望が潰えるたびに意気消沈し、それでもまた立ち上がり、僕たちはやっぱりベルマーレと歩いてきたのだ。
そんなこれまでだった。だから……。
これから――ずっと戦っていけるという勇気。
これからも夢が破れ、希望が萎む日は何度もやって来るだろう。でも、僕たちにはこれまでの記憶がある。その道程で生まれ、培い、固めてきた何かがある。
それがきっと魂なのだ。そう、9年間戦ってきたという事実、それは魂を育んできたという真実に他ならない。そこから誇りと勇気が湧き上がる。
だから、僕たちはこれからもずっと戦っていけるはずだ。ピンチや逆風に負けることなく。
培ってきた魂を携えて。屈しない心と自らを信じる勇気を武器に。これからへ、未来へ向かっていくのだ、ベルマーレとともに。
これまでがそうであったように、今日も、明日も、来年も、ベルマーレはいつもここにあるのだから。
10th Anniversary
それはクラブにとっての10周年であり、僕たちにとっての10周年でもある。
10年目のシーズン
それを戦うのは選手であり、僕たち自身でもある。
もちろん――。
これからもベルマーレと僕たちの戦いは続いていく。
(本稿はベルマーレハンドブック2003に寄稿したものです)