COLUMN

 [W杯旅日記 6]  ソウル−鹿島−東京     02.6.9

 いま6月9日、午後3時すぎです。久々にうちにいます。
 洗濯をして、雑用をこなして。張り詰めている神経が少し弛緩できた。

 一昨晩はチョンジュから深夜バスで、ソウルに着いたのが夜中の3時すぎ。
 結局、そこからIMC(メディアセンター)へ行って、朝まで仕事しました。IMCは24時間で開いているので、宿無しの僕にはとても助かったのですが、エアコンは切れてるし、エスカレーターは動いてないし、で湿気はむんむん、足はだるだる。
 広いワーキングルームで一人仕事しながら、ちょっとさみしかったです。でも、おかげで、随分仕事がはかどった。

 そして朝8時ごろ、IMCを出て仁川空港から成田へ。成田からメディアバスで鹿島へ移動。ナイターで行なわれたイタリア対クロアチアを見ました。
 クロアチアの初戦を新潟で見て、とてもひどい内容だったので、間違いなくイタリア圧勝と思っていたのですが、クロアチアが勝利。まったく別のチームみたいで、本当にびっくりしました。
 そうそう、僕の目の前にはボバンがいて、試合展開にあわえて、子供のように一喜一憂してた。周りにいるクロアチアのプレスも、同様。叫んだり、手をふりかざしたり。
 そして、勝利した瞬間にはみんな立ち上がってガッツポーズ。
 おかげで僕も一緒になって嬉しくなって、思わずボバンに握手を求めに行ってしまった。こないだ新潟で会った時には不機嫌だったのに、今日はにこにこして、力強く握手してくれた。
 愛国心は素晴らしい、無条件に喜んだり、嘆いたりできるのは素晴らしいと思った。

 ちなみに茨城会場はこの試合でワールドカップでのすべてのゲームを終えました。ワールドカップ自体はまだ始まったばかりなのに、ここでの試合はもうありません。
 札幌もすでに終わっている。
 ボランティアの人に「おつかれさま。もう終わってしまいましたね」と声をかけると、「今日になってようやくこんなプラカードも作って、だいぶ馴れてきたところなんですけどね。1年も前からボランティアに申し込んで、準備してきたんですが」とのこと。
 共同開催になったことによって、開催都市が日韓合わせて20にもなりました。その弊害で、一都市でのカードがわずか3試合になってしまった。せっかく生まれ始めた人間関係(外人と日本人とか、日本人同士とか)が、育つまでの時間的余裕はなかったのではないかと思う。
 少し残念。でもここで芽生えたものを、日常の中で育てることができれば、と思います。
 ワールドカップは非日常。日常とは別モノではとても勿体ない。
 ワールドカップはきっかけにすぎない――。
 僕はそう思っています。

 鹿島からの帰路は知り合いのカメラマンの車で帰京した。
 帰ったのは夜中でしたが、それでもここまでバス移動を繰り返してきた僕にしてみたら、天国みたいだった。
 しかも、帰り着いたところは自宅。4日間もうちを空けていたので、とても心配だったマンちゃん(猫です)の元気な様子を見て、まず「ほっ」。
 そして、テレビをつけて、また「ほっ」。やっぱり、うちは落ち着きます。

 そんなわけで昨晩は仕事もほとんどなかったので、久々にまともに睡眠をとりました。
 だから、今日起きたときはものすごく快調。
 今日は開幕戦以来、ちゃんとジャケットを着て、出掛けようかなと思っています。
 同じように毎日試合を取材して回っている仲間と、最近よく話すのですが、ぎりぎりで動いていて、肉体的に厳しいし、いつも頭の中にto doリストが山積みで、まったく余裕がない状態で精神的にも追い込まれている状態。
 だから、ちょっとしたことでもイライラしがちなのですが、だからこそ、笑顔とか冗談とか遊び心とかが必要だと思います。
 じゃないと、本当にいつも殺気立ってしまう。

 ん? そろそろ出掛ける時間です。
 今日は横浜。日本代表です。
 頑張れ、ニッポン!




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