5月31日の午後、サーフボードが顔面に直撃し、怪我をしてしまいました。
正直、これまでに経験したことのない衝撃と痛みでした。バーンと当たった直後、「もしかしたら気を失うかも」と瞬間的に思い、何はともあれ懸命に陸へ上がりました。
その頃には出血がかなりあり、痛みも激しく、立っているのが難しい状態だったので、付近にいた女性に助けを求めました。近づいて僕の状況を瞬時に理解してくれた彼女が「横になって」「頭を上にして」「こういう体勢が一番いいので」と的確な対応をしてくれました。さらに救急車を呼びに近くのショップへ走ってくれました。
その間、2人の男性が僕に付き添ってくれました。彼女と彼らがいてくれなかったら……と思うと、ぞっとします。残念ながらウエットスーツ一枚で、メモも、携帯電話も持っていない状況だったので、連絡先をうかがうこともできませんでした。名前を教えてもらっても覚えられる状態ではなかったので、とりあえず僕の名前だけを何度か連呼させていただきました。海でお会いする機会があれば必ず御礼申し上げますが、とりあえずこの場で感謝の気持ちだけ述べさせていただきます。
ありがとうございました。おかげで助かりました。本当にありがとうございました。
* *
事故後、多くの方からお見舞いの電話、メールを頂きました。直接茅ヶ崎まで飛んできていただいた方もいました。ありがとうございます。
また多くの方にご心配をおかけして申し訳ありませんでした。仕事で迷惑をかけてしまった方、すみませんでした。
ケガの状況と、その後の回復状況について、ご報告します。
ケガは顔面の骨折でした。鼻の横、頬の上、眼の下です。
事故当日は顔の右半分が腫れ上がり、随分ひどいありさまでしたが、その後、日に日に腫れがひき(本当にびっくりするほどの勢いでした)、10日目を迎えたいまではほとんど原型に戻ってます(戻っていると思います)。
会った人の感想では、鼻がわずかに曲がっているという声もありますが、もともと「顔立ち」より「顔つき」を身上としているので、「わずか」くらいであれば問題はないと思っています。相手に大きく不快感を与えない顔であれば、仕事にもプライベートにも支障はないだろうと、造形についてはいまの時点でほぼ得心しています。
ちなみに手術はしておりません。したがって現在も骨は折れたままです。ですが、(触らない限り)痛みなどはほとんどありません。これから骨がくっつき始め、2、3週間でつながるのだそうです(僕は初めて骨折したので、この事実に相当感動しました)。
そんなわけで骨折と外傷については順調に回復しております。ご心配をおかけしましたが、ご安心ください。
目下の問題点は2つです。
まず右眼に違和感があります。視力自体はあるらしいのですが、どうも像がぼやけ気味で、遠近感が狂っている気がします。テレビやPCのモニターを見ていると痛みが走ります。蛍光灯の光にも軽い痛みを感じます。
PCに長時間向かう仕事をしている方は(想像するに)普段から目へ対策を講じているのではと思います。こういうツールがある、あるいは、こういう処置をすると楽になる、など知恵やアイデアがありましたら、ぜひ教えてください。
もう1つは顔の一部が麻痺しています。右目の下から唇にかけてのあたり。頬や鼻は通常でもそれほど触覚が大事なところだとは思えませんが、上唇の右半分が麻痺しているのには多少不自由しています。歯医者で麻酔注射を打った後のような状態なので、飲み食いが非常に不便です。加えて熱いものを食べるのが難しいです。こちらも何かいい対処法(があれば)を御存知の方、ぜひアドバイスしてください。
以上が現在の状況です。
眼と麻痺はやはり気になりますが、外科的な部分に関しては、骨折が治ればほぼ元の状態に戻れると思います。
また事故直後は(情けないことに)精神的に不安定にもなりましたが、現在ではすっかり元気になり、逆に気力も充実してきているように感じます(事故直後、また少し落ち着いてから、と色々なことを感じたり、考えたりしました。そのあたりも機会があれば書きます)。
何はともあれ、ご心配頂いたみなさま、励まして頂いたみなさま、本当にありがとうございます。
これからまた頑張りますので、今後ともカワバタをよろしくお願いします。
とりいそぎ。事故の報告と、その後の回復状況についてのご報告でした。
2004年6月10日記