煩悩について                        05.1.10


 先日、「ザ・カップ」という映画を見ました
 内容については(興味がある人は)映画そのものを見てもらうとして、その中でなかなか印象的な挿話があったので紹介します。

        *      *

 夜、怪獣に襲われた人のお話です
 それは世にも恐ろしい風体の、とても凶暴そうな怪獣でした。

 でも、怖くて怖くて、逃げることはおろか身動きもできません

 恐竜が大きな口を開いて近づいてきます。
 鋭い牙と真っ赤な舌が目の前に迫ってきます。
 いまにも食べられてしまいそうです。

 恐怖に身を震わせながら、その人は怪獣に尋ねました。

 どうして僕を襲うのですか?
 どうしたら助けてくれますか?

 すると怪獣は答えました。

 そんなこと知るか。だって……

 これはお前の夢なのだから