『負けずじゃけん。』
〜サッカーがあったからこそここまで来れた
2006年2月刊/竢o版/1500円
単行本が出版になりましたので、簡単に紹介させていただきます。
本書は田坂和昭の半生記です。彼は無毛症であったため、幼い頃からたくさんの葛藤を抱えて生きてきました。そしてJリーガーとなり有名になったことで、様々な誤解を受けることにもなりました。
本書では、そんな彼がどのように人生を切り拓いてきたのか――を「サッカー」との関わりを交えながら辿り直しました。彼のインタビューを縦軸に、そこに彼との対話を通して僕が感じたことを織り込みながら、文字として紡いでいきました。
ちなみにインタビューは2005年春から冬にかけて行いました。ちょうどS級ライセンスの取得に励んでいた時期、彼は34歳でした。つまり34歳の男が、34年間の自分の人生を振り返り、語ったことが書かれています。
本書が出版された2006年から田坂は清水エスパルスのコーチになりました。これからまた新たな経験が加わっていくことになります。人生観もまだまだ変わっていくはずです。
その意味では、将来、例えば50歳になって、あるいは、もうすっかりおじいちゃんになって、もう一度今回のように人生を振り返ったとき、彼がどんなふうに語り直すのか、楽しみな気がします。
そして、「34歳」を文字に映した書き手としては、そのときに「ああ、34歳のときには俺はこんなふうに人生を考えていたのか……」と本書を手にとった田坂おじいちゃんに感じてもらえればいいな――本書は、そんなつもりでストレートにありのままに綴りました。
もくじ
まえがき
プロローグ
第1章 広島
第2章 静岡・神奈川
スペシャルインタビュー 澤登正朗
第3章 神奈川
第4章 神奈川・静岡・大阪
スペシャルインタビュー 名良橋晃
第5章 大阪
第6章 もうひとつの広島
第7章 東京
スペシャルインタビュー 藤田俊哉
エピローグ
あとがき
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