いつか、と念じながら
登り続けた道だった
必ず、と掌を握り締め、前だけを睨みつめて
歩き続けた年月だった
いま頂に辿り着き
振り返ればそこには
長く曲がりくねった坂道がある
十年をかけて歩んだ時間がある
いつか、と念じながら
必ず、と祈りながら
足を動かし続けたからこそ
いま僕たちはここに立っている

そして、いま
僕たちの前にはやっぱり道がある
あのとき見上げた坂道と同じように
長く曲がりくねっていて
あの頃と同じように
何が待っているのかわからない時間の先で
新しい頂が僕たちを待っている

そう、頂は
いつも未来にあるのだ
足を止めない限り
僕たちの挑戦に終わりはない
さあ、また登り始めよう
この坂を、どこまでも、登っていこう




*本稿は「湘南ベルマーレ ハンドブック2010」に掲載されたものです。