2006年3月


 3月1日(水)
 せっかく前泊したのに眠い。しかも小雨。とりあえず甲府の中心街、春日モールへ。午前中だったせいか(といっても正午近くだけど)閑散としていた。が、モール内にある、ヴァンフォーレのショップ「まちなかプラザ」にはチケットを求める人とか、レプリカいつ発売になりますか?とか、サポータークラブの入会手続きとか、次々と客が来訪。すぐ向かいの岡島デパートにも特設売り場ができていて、「ヴァンフォーレJ1昇格の道のり」みたいなパネル展もやってて、通りがかったOLさんとか中年夫婦とかが「あ、この試合、見に行った!」とか、「このゴールのとき泣きそうになった」とか話してたりするのを見て、ああ、なんだかいいなあ、と思う。どのイベントも売り場もちっとも華やかじゃなくて、それどころかものすご〜く地味なんだけど、けれどフツーの声色で交わされるフツーの会話の中に出てくる「ヴァンフォーレ」がしみじみといいのだ。「経済効果」はもちろん、「勇気」だとか「元気」だとか「感動」だとか「誇り」だとか、そういうのは僕は正直言って「ふーん、そうなんだ」程度の関心しかないのだけど、フツーに楽しそうだったり、フツーに幸せそうだったりという場面に出会うと、やっぱJリーグはすげぇなといつも思ってしまう。Jクラブのある街は幸せだな、とも。
 それにしても特設売り場で誇らしげに売ってた記念Tシャツ(「J1 FIRST MATCH」と描かれているやつ)はウラマシかった。中山くん、しっかり買ってたもんな。メモリアルDVDも一緒に。僕もちょっと欲しかったけど、いやいや、これはSOMEDAYのお楽しみ、と我慢して、「山梨サッカー」(山日ライブラリ新書)のみ購入。
 午後、クラブ事務所で海野社長、大木監督にインタビュー。海野社長は予想していた通り、エネルギッシュで「人たらし」系の人。やっぱりな。そうでなきゃ、ああいう営業実績は上げられないし、メディアにこんなに歓迎されるはずもない。大木監督は朴訥した人なのかと思ったら、めちゃめちゃソフィスティケイトされたトークの持ち主で、思わず「大木さんってロックンローラーっぽいですね」と言ってしまった。だってなんかカッコよかったんだもん。二人のインタビュー(を元にした拙稿は)は中山編集長、2冊目の創刊誌、「フットボール・ジュニオール」に掲載予定。
 そうそう、カッコいいといえば中山編集長も相当カッコよかった。インタビュー終わりで「原稿を見せて」と海野社長に言われたとき、「それはできません」ときっぱり言い切ったからね。久々に胸のすくシーンだった。最近、原稿見せるのが当たり前だと思ってる編集者(というか何というか…)多いからね。これ、スポーツマスコミで仕事始めて驚いたことの一つ。だってインタビューが終わると、編集者の方から「原稿チェックなんですけど、来週の水曜あたりにFAXしますので」なんて言い出したりするんだから。で、チームが「ここ直して」と言ってきたら、直しちゃうわけ……?とはじめは相当びっくりした。少なくともジャーナリズム気取るのなら、ありえないでしょ、自ら検閲を頼むなんて。記事広告作ってるんじゃないんだからさ。
 夕方、取材終了後、中山家ご推薦の中華屋さん「神田」で焼きそばを食べて帰路に。

 3月2日(木)
 久世光彦さんが亡くなった。一度お会いする機会があって、何とも艶っぽい人だなぁ、この年齢でこのポジションで、それでもなお不良っぽかったり、少年っぽかったり、とにかくああでもない、こうでもない、と白と黒の狭間で悩んだり迷ったりしているのはやっぱり素晴らしいことだなぁ、と感服したのはいつのことだったか。久世さんと編集者と僕と3人で煙草すぱすぱ吸ったな、あのときは。ちょうど精力的に物書きに挑戦されていて、「死んだときの肩書として『小説家』というのが欲しいんだ」と言っておられた。いまや小説家としても第一線。なのに僕は未読のままだった。角田光代が何かのエッセイで「故人となった好きな作家の本は読むのが辛い。だって読み終わってしまえば、もう新作が出ないから」と書いていたけど、幸いにして僕には読むべき久世さんの本がたくさん残っているということでもある。ゆっくり読みます。合掌。
 夜、真壁社長&遠藤広報。先週に続いてH&M。

 3月3日(金)
 金メダル、荒川静香が「私が育ったリンクがもうすぐなくなる」と発言したのだそうだ。リンクがなくなれば、いい選手は育たず、いい選手が育たなければスポーツマスコミも凋落することになる。だから(いつもあらゆることでみんなが言っている通り)、消費するばかりでなく生産しなければならないのだ。言ってるだけじゃなくて、やらなきゃいけないのだ。スポーツで食っている人と、スポーツを食い物にしている人、との違いはこの一点に対するスタンスで明らかになる。

 3月4日(土)
 柏vs湘南@柏。Jリーグ開幕。初日の今日はJ1は大阪での1試合だけだったので、例年通り、湘南の初戦を見に行く。レイソル対ベルマーレは1999年以来の対戦おおっ、前世紀だ。
 ゲームは終了間際にベルマーレが追いついて1対1でドロー。が、チームとしての完成度を相当高めていかないと厳しいシーズンになりそうな。今日のレイソルも含めて、このくらいの個人がいるチームが少なくとも3つあるということでしょ、今季のJ2は。それはイージーではないよ。
 帰りはSCNチームにまたしても同乗させていただいたので、またしても楽チンだった。

 3月5日(日)
 甲府vs清水@小瀬。ヴァンフォーレJ1初戦。チョ・ゼジンの一発で負けたが、スタンドはとっても鷹揚で、とっても楽しそうに楽しんでいた。当然だよな、なんせJ1上がっちゃったんだもんな。あと若者だけでなくホントに老若男女がスタンドで前のめり、のけぞり、溜息をついてまた前のめっているのを見ていて、いよいよJの季節が始まったのだなぁ、そして、いつの間にかJも日本の風物詩になったなぁ、と思う。
 それにしても最近よく甲府行くな。これは明らかに中山編集長(元甲府のサッカー少年)のせいだ。一緒にいったPRマン、後藤さんと3人でまたしても「小作」でほうとうなど。
 目黒経由で深夜帰宅後、VSの原稿書き。

 3月6日(月)
 昨晩中山くんに薦められた「つぼ膏ロイヒ」を貼って寝たら、今日は腰がとても楽。いやあ、いいもの紹介してくれてありがとう!
 夜は元レディオ湘南の浅野さんと会食@藤沢。浅野さんは近々アフリカへ行くのだ。ルワンダでボランティアをやるのだ。そして何ヶ月も向こうに滞在して義足を作るお手伝いをするのだ。すごいところへささやかなことをやるために行ける彼女のような人こそ、本当にすごい人なのだと思う。しかも、そんなすごいことを軽やかにやってしまうのがまたすごいと思う。

 3月7日(火)
 中断していたジョギングをちょろっと再開してみる。といってもほとんどウォーキング。正直、退屈でつまらない。

 3月8日(水)
 退屈でつまらないけど、今日も何とかジョギング&ウォーキング。継続できる自信ないけど。
 昼からヴァンフォーレについての原稿書き@フットボールライフ・ジュニオール。途中、ベルマーレのMDPの原稿書き。
 小崎くんからメール。ありゃ、小崎くん、ついに社長になっちゃったよ。四国独立リーグの香川オリーブガイナーズ。今シーズンは何とか見に行きたいのだけど。

 3月9日(木)
 昨日の続き。ヴァンフォーレの原稿を書く。夜になってほぼ目処がつき、夜中に終了。

 3月10日(金)
 本屋を数軒はしご。最近まともな本屋さんがないんだよなぁ、「本屋さん」って感じじゃないんだよな、どこも。午後、メディアについての原稿@フットボール・ジュニオール。
「時効警察@テレビ朝日」最終回。麻生久美子が出てたから見始めたんだけど、結局全部見た。最終回は「博士の愛した数式」を意識した演出。「トリック」並みに面白くて、続けてほしいドラマ。でも麻生に仲間になってほしいかといえば……。この辺がファン心理の微妙なところ。

 3月11日(土)
 湘南vs東京V@平塚。ベルマーレのホーム開幕戦。朝寝たので午前中のクラブカンファレンスはパスしてゲームだけ観戦。ホントはサポーターの呼びかけで行なわれたゴミ拾いにも参加する気マンマンだったのだけど、眠気には勝てなかった。ゲームは完勝!といってもいい内容。ボールもスムーズに展開されてたし、先週みたいにディフェンシブサードでこねることなかったし。ホーム開幕戦ということで、昨年に続いて元監督の古前田さん、元広報の寿原さん、野口さんらが来ていた。コマさんは4月から北海道へサッカーを伝えに行くのこと。遊びに行きたいなぁ、と寿原さんたちと話した。
 あと寿原さんが寿原さんらしく「ね、ちょっと言ってもいい?」と前置きして、ストレートパンチ。「老けたね〜」。やっぱりですか。自分でも去年の肺ガン疑惑以降、なんか露骨に老けたなぁ、と感じていたので。はっきり言ってもらえて、かえってすっきりした。
 夜、ほぼ日手帳をめくっていて発見した「今日の一言」が絶妙。「特別なことができると思っていることが若さなんだと俺は思います」@宇梶剛士。前後の文脈含めればこの「若さ」は「青さ」を言っているのだけど、何がどうであれ、見た目は老けたかもしれないけど僕はまだ若い。青いかもしれないけど若いと喜ぶ。だってまだ特別なことができると思ってるもの。その辺、子供の頃と大して変わらないんだよなぁ。この先、女にモテて、豪邸住んで、とかいまだに思っちゃってるわけで。そんなに残り時間ないというのに。まったくいつまでも夢坊主で。

 3月12日(日)
 山口県岩国市で米軍基地移転の是非を問う住民投票。当然のことながら結果は「NO」となるに決まっている。そもそも積極的「YES」なんてほとんどいないんだから。「YES」ではないが明確に「NO」とも言い切れない=「棄権」がどの程度出るか。そこがこの住民投票のポイント。それにしても、この先「米軍」をめぐるアレコレどうやっていくんだろう。「NO」と民意が明らかになってしまった後、この移転をはじめとした「米軍」をめぐるアレコレどうするんだろう。住民投票に拘束力ないって言ったって、民意がはっきりしまうと非常にややこしいことになってしまうのではないか。国も地元も。いや、もともとややこしかったんだけど、曖昧にしてきたからここまでやってこれたわけで。「米軍」に限ったことではなく、あらゆることでそろそろ限界がきている。
 夜、確定申告書作成。

 3月13日(月)
 
早朝、WBC2次リーグ。日本対アメリカ戦で誤審? アメリカが優勝候補の大会が、アメリカで開催され、アメリカのアンパイアが判定している時点でフェアな大会ではないし、そもそも「フェア」を目指すつもりすらあったかどうか怪しいわけで、いまさら国民的憤慨が沸騰するのもおかしい……と頭では考えつつも、やっぱり僕も心が泡立ってしまうわけで、やっぱり「国家」という単位はすごいと妙な感心。「ガンバレ、ニッポン!」をやれば視聴率稼げるはずだよな。ま、フェア/アンフェアについては、MLB主催の大会なんだし、それに優勝したからって「世界一」ってわけでもないんだし(たぶん世界の大部分の国ではこの大会そのものが知られてないわけだし)、血圧上げるほどのことではないかと。
 むしろこのチャンスにIBF主催で真の世界大会開催へ向けて動き出すべき。せめて日本プロ野球機構がリーダーシップをとってアメリカ、韓国、中国、台湾だけでもいいから、パンパシフィック・プロフェッショナルベースボール連盟かなんか作って、各国王者によるトーナメントを開催するとか素晴らしいんじゃないか……うーん、書きながら虚しくなってきた。無理だよなぁ、プロ野球機構は日本の野球界を代表する団体じゃないわけだから。まずは国内から統一しないと、どんな話も進みようがないということ。
 午後、歯医者さん、藤沢税務署、買物など。マンちゃんのトイレの砂を買いに行ったサティで、ついでに本屋をぶらぶらしてたら、なんと「アウトライダー」を発見。まだ大学生だった頃、愛読していたツーリング雑誌。懐かしいなぁ、とパラパラめくっていたら、あ、丈野さんだとかホントに懐かしい人たちがそこにいて、センチメンタルな気分になってしまった。あの頃書きたいと志していたことと、現状を比べて溜息も。驚いたのは版元が学研になってたこと。ミリオン出版なくなっちゃった? あるいは身売り? アウトライダーで書きたくて新宿・花園神社裏に尋ねていったのに、結局エロ本の仕事もらってシコシコやってたのはいつだっけなぁ? やっぱりまだ大学生だったような。
 夜、FM湘南ナパサのベルマーレ応援番組に出演。スタジオでしゃべるのは初めてだったけど、楽しかった。テレビみたいに姿勢とか表情とか気にしなくていいし、何より視聴者が「ベルマーレファン」とはっきりしているのがいい。マス相手だと、ベース(前提)をどこに置けばいいのかわからなくて話が散漫になってしまうので。といっても僕の話はいつも散漫だけど。ああでもない、だからといって、こうでもない、という狭間に真実があると思っているので。それは原稿でも同じ。

 3月14日(火)
 昼、ぺりかん社・塚本さんと打ち合わせ。長らく延ばし延ばしになっている本について「そろそろ…」。すみません、頑張ります。夕方、古田敦也@明治記念館。東京ウォーカーの取材だったんだけど、担当編集のみならず編集長、副編集長まで馳せ参じ、古田ってすごいんだなぁ。揉み手の嵐に、古田ってエライんだなぁ……違うか!?
 帰りにスポルティーバの田中くん、ライターの達也さんと打ち合わせ@神保町。達也さんは明日からフランス。グルノーブルに大黒の取材で行くとのこと。2週間近く一人ぼっちだということだったので、うなぎでも食って精つけて……と妙な歓送会。その後、田中くんと軽く飲み@新橋。
 ちょっと、というかかなり不愉快なことあって、夜はなかなか寝つけなかったんだけど、いざ眠りに落ちたら、なんと広末涼子と付き合っている夢を見てた。つくづく能天気な馬鹿だ。

 3月15日(水)
 Pカン。海へ行こうか迷うが自転車が前後輪ともパンク、というかチューブごろイカれてて二の足。このところずっとこんな調子なので、ここらで一念発起、解決してしまおうと一中通りに最近できた自転車屋に出掛けて行って、新しいママチャリを購入する。1万円なり。しかも買う気満々だったくせに、どうしようかなぁ、チューブ交換してもらおうかなぁ、まあでもこの際買い換えた方がオタクとしては売上になっていいですよねぇ、あ、ただね、ボードのキャリアが前の自転車にくっついてて、それは使いたいんですよ。あれをこっちの自転車に付け替えることができるんだったら、新しい自転車を買っちゃうんですけどねぇ、どんなもんですかねぇ……なんてコミュニケーションを図った結果、キャリアの付け替えも当然やってもらう流れにもっていくことに成功。すっかりサビてて自分じゃハズすの大変だったし、そもそも工具がないし、かといって新しく買ったらキャリアだけで7000円とかかかるわけで、いやあ、うまくいった。こういうとき自分のコミュニケーションスキルを誇らしく思うのだけど、これって手前味噌?

 3月16日(木)
 WBC、対韓国戦。1対2。これで準決勝進出できず。「屈辱的な日」@イチロー。なんか今大会の彼は事大主義というか、ナチュラルじゃないというか、言動が意図的というか。そんな気してテレビ画面に映るたびに、ついつい凝視してしまう。

 3月17日(金)
「文藝春秋」4月号。生原稿流出事件について村上春樹が実に50枚。事件そのものはもちろん、村上春樹がこんな散文的なスキャンダルをこんなレポートとして発表せざるをえないことも、日本の「いま」を象徴しているとほとほと。この20年の劣化は空恐ろしいほど。
 ついでに(というのもナンだけど)読んだ著名人の公開日記にて石田衣良のものすごい仕事量に驚愕。こんなに量こなしてクオリティ落ちないのかなぁ? いや、もっと時間をかけた方がいい仕事はできるに違いない、そりゃ理屈では当然。でも、これが理屈どうりにはいかないところがこの手の仕事というか作業の真実でもあるわけで。いい/悪いに限らず、要する時間ってものにそもそもあまり意味がない。僕にしたって、さらさら書けちゃうときもあるし、ゲロ吐きそうになることもあるし(実際に吐くこともあるし)。「一本の原稿書くのにどれくらいの時間かかるんですか?」とか訊かれるたびに答えに窮するもんな。短すぎてもせっかく質問してくれている人に悪い気がするし、かといってあんまり長いと大袈裟だし。キーボードに向かってから書き始めるまでとか、何もしてないけど頭の中で考えている時間とかも含めていいんだろうか……とか。そういえば前にえのきどさんが、そんな状態のことを「アイドリング」って言ってたな。うまいこと言うなぁ、とあのときすごく敬服したんだよなぁ……。あれいつだっけ? 2002年だ。あれからもう4年か、早いなぁ。もうすぐワールドカップだなぁ、なんかピンと来ないなぁ。

 3月18日(土)
 
横浜vsC大阪@日産。試合後、なんだかわかんないんだけど、浅田、田中、末石さんと車2台を連ねて焼肉@大口。いやあ、俺は切り替えが早い。というか、もう忘れかけたるもんな。根に持たないと言えば聞こえはいいけど、ホント、健忘症。

 3月19日(日)
 
なんだかわかんないけど佐野さんがわざわざ茅ヶ崎までやって来て、とりたてて何ということもなく雑談をして帰っていく。いや、「とりたてて」じゃないようなトラブルもあったみたいなんだけど、決してその話がしたくて彼女はやってきたわけではないと思われ。ヒマ潰し? あるいは、人恋しいのかなぁ。フツウそういうのは男の専売特許なのだけど。ま、一応やせ我慢はするけど。

 3月20日(月)
 
鎌倉に行ったような、行かなかったような。Pカン、波も僕向き、だったのだけど海は虚しく眺めたのみ。

 3月21日(火)
 WBCで結局、日本が優勝。街はそりゃ大騒ぎさ。やっぱ野球はすごいのさ。大した仕掛けしなくても、散々イビツだとか叩かれてても、やっぱり日本人に野球は染み付いてるのさ。サッカーはこれからなのさ。
 湘南vs仙台@平塚。
「女王の教室」スペシャルを2話分、まとめて見る。エピソード1、2と「スターウォーズ」を真似て、本編の続きではなく、過去をつまびらかにする構成。俺も「冒険者たち〜エピソード1とか、「星屑たち〜エピソード2」とかやろうかな。彼らが代表とか五輪代表とかになる前の話を集めて……。つまんないな。ボツ。

 3月22日(水)
 映画「ビートキッズ」@塩屋俊。大阪の映画。相武沙季ちゃんの「僕」がかわいい。たださ、これって半分じゃないですか。相武が帰国してからのエピソード、なくていいの?

 3月23日(木)
 「白夜行」、「小早川伸木の恋」、最終回。どっちも全部見た。「白夜行」は山田、綾瀬のコンビ(それぞれの子役も含めて)が痛くてよかった。武田鉄也は気味悪いほどの迫力だったし、僕の大好きな余貴美子と麻生祐未も適役だった。「小早川〜」は何といっても主題歌がよかった。挿入歌もオープニング、エンディングもドラマにぴったりだった。唐沢寿明はもはや安定した俳優。片瀬那奈の情緒不安定ぶりも不愉快ではなかった。多少ストーリーにご都合主義はあったが、何よりやっぱり僕が好きな紺野まひるが、やっぱり適役で出ていた。そして谷原章介。言うまでもなく最近の彼はすごい。存在感を消した存在感がちゃんと存在している感じ。
 ついでに今クールのドラマについて。「けものみち」の若村麻由美が凄かった。おっ、さすが女優だねぇ、という感じ。ニヒルな佐藤浩市もよかったし、仲村トオルはあれをやらせておけばハズさない。星野真里ちゃんはちょっとキツかったかな。米倉涼子は僕の目には入らないので割愛。ただこのシリーズとしては「黒革の手帳」の方が僕はストーリーがよくできていたと思った。
 あと今期、最悪だったのは「アンフェア」。サスペンスとしてドラマ自体がアンフェアだった。CMのたびに不気味な笑みを登場人物が浮かべ、いかにも何か裏がありそうなメッセージを映し出すのだから、見ていて恥ずかしくなった。ああいうのは伏線とは言わない。ただ思わせぶりな演出で推理の綾がないのをごまかしているだけ。しかも最後に誰を犯人にすることもできる展開、ということは、つまり犯人がその人である必然性を作れなかった。だから最終回で登場人物たちがセリフで、一から説明を始めてしまったときには、やっぱり…と笑った。最近いい役に恵まれてきた篠原涼子にしては久々のハズレだったのでは。

 3月24日(金)
 永田某の懲罰委員会@国会生中継。バカバカしいを越えて、腹立たしいも越えて、きょとんとしてしまった。あげくに情報提供者、西沢某が一番まともに思えてきたり。いや、もちろん張本人のワルなんだけど、ちゃんとワルしてるじゃないですか。しかも古典的なワル。こういう輩は昔からいたわけで。でも引っ掛かるカモなんて、わかりやすい話、ものすごい田舎の人とか、ものすごい世間知らずとか、ものすごい無垢な人とかくらいしかいなかったわけで。それが国会議員で、東大出で、キャリア出身が引っ掛かり、しかも民主党は何考えてるんだかまったくわかんないわ、国会は時間使うわ、マスコミも国民も「真相追求」とか盛り上がるわ。単純な、ホント古典的な話じゃん。トップ屋が偽情報を持ち込みました。信じ込んで張り切った青二才がいました。以上。「子供染みたペテンに引っ掛かりおって。顔洗って出直して来い!」と誰かが一喝して終わりでいいんじゃないの? 追求するほどの真相なんてないよ。あげくに証人喚問? これ以上レベル下げてどうする。

 3月25日(土)
 昼、海。午後、横浜vs浦和@日産。その前後に、2つのショックなことと、1つの嬉しいことがあった一日。いずれにしても、最近ちょっと厭世観強まり気味。気をつけないと井戸に落ちてしまう。

 3月26日(日)
 昼、海。夕方、小田原城にて夜桜見物。まだあんまり咲いてなかった。

 3月27日(月)
 昼、海。夕方から「誰パス」の原稿。

 3月28日(火)
 午前まで原稿。昼、睡眠。夕方、湘南CATVのベルマーレ応援番組内で「負けずじゃけん。」を宣伝してくれるというので、その収録@大神。帰宅後、中田の原稿。

 3月29日(水)
 昼、小島伸幸@代官山。夕方、大神グランド撮影@平塚。夜、モバイルサイトとMDPの原稿。サッカーダイジェストのアンケート、誰パスのゲラチェック。

 3月30日(水)
 小島の原稿、中田の原稿、アンケート。いずれもスポルティーバ。

 3月31日(木)
 朝方、原稿終了。そのまま起きてて、歯医者、海。夕方寝て、夜中起床。ここ数日の新聞を斜め走り読み。朝日新聞社長の長男が大麻所持で現行犯逮捕されてた。僕は「近所のおばさん」じゃないから「まったく、いいところの社長さんの家なのにねぇ、甘やかしてたんじゃないのぉ」なんてことは言わない。すでに成人(35歳)なんだから親ではなく本人の責任である。でも、逮捕は3月10日。もう2週間以上前である。「朝日新聞」は知らなかったのか。知ってて報じなかったのか。どちらにしても「ジャーナリスト宣言」が聞いて呆れる。