
2007年8月
8月1日(水)
阿久悠さんの訃報。ああ、会って話してみたい人がまた一人減ってしまった。大股で歩く男と、その後姿を描けた作詞家。合掌。
午前、海。台風が近づいていて徐々にいい波に。が、時間なかったので後ろ髪引かれながら。
森田芳光@渋谷。「サウスバウンド」と「椿三十郎」を撮り終えた直後の森田監督に、両親の話、幼少期から映画に目覚めていく道程を聞く。言葉のキャッチボールがうまくいって、非常に楽しかった。森田さんも楽しそうだったので嬉しかった。
帰りに桂子ちゃんと久々@環八デニーズ。
戦後の沖縄では税金を納めようとする市民の長蛇の列ができた、というエピソード@そのとき歴史が動いた、に現在の僕らの矮小な民主主義と近視眼的希望を憂う。
8月2日(木)
「名良橋選手退団」のリリース。そもそも7月31日までの半年契約だった時点でボタンは掛け違っていた。
海。ときどき胸近くのサイズある。はじめに人にぶつかりそうになったこともあり、かなり消極的になってしまったが、意外とやれそうな気がした。何度かうまくテイクオフして滑れたし。
高校野球、三重大会と群馬大会の決勝戦@スカイA。いい。無条件の感動がある。
8月3日(金)
左足底がひどく痛い。昨日のサーフィン中にやった模様。
夕方、花火の音。平塚かな。気がそぞろになってくる。
朝青龍の主治医として平石先生が各ワイドショーに取り上げられている。Jリーガーはもちろんスポーツ界に絶大な顔の広さを誇っている人。元ベルマーレのチームドクターでもあった。
8月4日(土)
Jリーグオールスター@テレビ。副音声で楽しく。それにしてもオールスター、生で見たことないのでは。
夜中、「ミュンヘン」(S・スピルバーグ)。COME HOME。故郷へ走れ。
8月5日(日)
夕方、海。モモ腰。つながり気味で波を選ぶのが難しい。何度かテイクオフできたが何もできず。
その後、同じパークで茅ヶ崎花火。雷で一時中止も無事開催。いつものように花火は染みる。一人だと余計染みる。豊かな気持ちにも、切ない気分にもなる。
夜中から携帯サイトの原稿。
8月6日(月)
完徹。で昼に寝てしまう。よくないパターン。夕方起きてすぐ海。海面は昨日と同じ。波乗りも昨日と同じ。
初心消えかかるのを暮らしのせいにはするな。はじめからひ弱な志だったのだ。
8月7日(火)
上野の美術館に行くはずだったが、何だかわからないが中止。まったく無為な午後。
夕方、江ノ島花火。例年のように茅ヶ崎海岸から眺める。横から、しかも海越しに見る花火が気に入っている。人がまばらなのもいい。さらに今日は江ノ島のデカイ花火から視線を右に、相模湾の向こう端にも小さな花火が上がっていた。三浦あたり? かなり贅沢なビュー。
8月8日(水)
昼、携帯サイトの原稿。午後、湘南皮膚科。夕方、久々ジョグ、6キロ。走り始めはいい感じだったが、3キロ過ぎからキツくてキツくて。たぶんガス欠。力入らなくなる。止まりそうだったが頑張って走り続ける。ホントなんでこんなに、というくらい頑張った。頑張ったおかげで気分がすごく元気になった。遠くで花火の音が聞こえる。今日は寒川の花火大会だ。
8月9日(木)
ジョグ6キロ。昨日のキツさが頭にあったので意識的にゆっくり走り始める。が、今度はイメージよりさらにスローダウン。コンスタントに走れるようにならないと。
英語の「CHALLENGE」は苦労してもやり遂げる価値のあることに使用するとのこと。自分のやりたいことに、ではないのだそうだ。
8月10日(金)
海。膝程度の小波ながらきれいに割れていたので楽しくサーフィン。
早く寝ればいいのに今日もテレビ、ネット、さらに映画と…。徹夜。
8月11日(土)
安田さんの舞台「好敵手あらわる」@中野ポケット。夕陽が染みる芝居。ポケットは僕は上京して最初に住んだアパートを見つけた不動産屋の近く。早稲田の合格発表を見て、東西線に乗って、中野駅で降りて、最初に見つけたその不動産屋で、サンプラザの向こう側の4畳半のアパートを見せてもらい、そのまま契約したのだ。18歳の冬だった。高円寺の方から差してきた夕陽に包まれながら。
芝居見物の後、そのまま帰れるはずもなく、かといってグタグタしたくもなく、最近人肌薄れたエビスパーク@恵比寿、カウンターで飲み。偶然、奈緒ちゃんがいた。かつて巾木について語っていた彼女はホットだったが、今日の横顔にはあの切実の余韻もなく。思わず残り香を探してしまった。
結局温かいような肌寒いような、拠りどころのない気分を抱えつつ、終電で茅ヶ崎へ帰宅。too
much painな季節は美しいのだけど。
8月12日(日)
昨晩は帰宅してみればエンプティで、「Y」(佐藤正午)を一気読み。一気になったのはセンシティブな精神のせいではなく、巧みなストーリーテリングゆえ。うまい、面白い。
昼前に寝て昼過ぎに起床。日航機御巣鷹山墜落事故から今日で22年とのこと。
深夜、MDPの原稿。未明、携帯サイトの原稿。
8月13日(月)
午前、マリノス取材の準備。昼、サーフィン。膝モモとサイズがちょうどよく(僕にとって)、どんどん乗れる。アップ&ダウンを試みるが、やはりそううまくはいかない。見てると簡単そうなのだが。膝をもっと柔らかく使えるようにならないと。でも「試み」ることができる時点でかなりの成長。
夕方、佐川さんからTEL。サッカーJ+、次号で休刊とのこと。厳しい。それに悔しい。せっかく「誰パスクラブ編」面白くなってきてたのに。
0時ごろ寝るが2時ごろには目が覚めてしまう。すっかり狂ってる。
テージセー@TBS。教育ではなく青春についてのドキュメントとして見た。子供は子供なりに、中学生は中学生なりに、高校生は高校生なりにやらせてあげることが大事なのだ。そして当然、大人は大人なりに青春をちゃんとやってなければいけない。子供に大人の後悔を押しつけるからいけないのだ。
未明、マンちゃん嘔吐。
8月14日(火)
午前、マンちゃん嘔吐。最近多い。やはりトシなのかな。
甲子園・宇治山田商×佐賀北、延長15回引き分け再試合。山商は立ち上がりのバタつきで野球が雑になってしまったのが残念。三重大会圧勝の影響もあったかもしれない。それにしても好選手が揃っている。中井はセンスが図抜けているし、2年生の平生も素材は大関級だ。
斉藤正治社長@マリノス。NRPでのゴーンの片腕だった新社長。早くもNシフトのフロント改革に着手中らしい。それにしても前任者が粗にして野な印象の人だったせいもあるが、あまりに品がいい。思わず「どちらのご出身ですか」と尋ねたら田園調布の方だった。納得。
8月15日(水)
仙台育英、150キロ右腕、佐藤だが一気に5失点。しかしなかなかの好漢。正午の黙祷も凛々しかった。というわけで60数回目の終戦記念日。
遅めの昼食@天悠。年に数度のお楽しみ、サカイさんと会食。食事の後も夕方近くまであれこれしゃべって付き合ってもらった。楽しいし、嬉しいし、落ち着く。
8月16日(木)
一昨日の再試合、山商は1対9で佐賀北に完敗。後半一気にやられた。
昼、海。膝下の小波だが、うまく力を抜けてすっとテイクオフできる。バランスとタイミングをつかめてた。かと言って明日もうまくいかないところが難しさと面白さ。それにしても盛夏。海水がお湯みたいだった。
湘南×C大阪@平塚。試合後、浅田くんとファミレス。
8月17日(金)
森田芳光と斉藤正治のテープ起こし。
4TEEN@WOWOw。挿入歌のジェラスガイがいい。口笛が特にいい。
8月18日(土)
午前就寝、昼に一度起床。夕方まともに起床。
甲府×浦和@国立。試合後の会見、大木監督と湯浅さんのやりとりが非常に面白かった。理想と現実について、マイクを通して。
8月19日(日)
U17ワールドカップ@韓国@テレビ。今日はハイチとの対戦。えっ、ハイチ?って感じで見てたが、球際強く意外に手強い。途中危なかったが、最後にトントンと点をとって快勝。
深夜、携帯サイトの原稿。
8月20日(月)
徹夜のまま海。面はいいが割れず、なかなかテイクオフできない。途中から多少サイズアップしてどうにか。
午後からワールドサッカーグラフィックとPファミリーの原稿書き。
8月21日(火)
朝、海。昨日と同じような波。でも何とかうまくテイクオフ。
甲子園・準決勝、広陵4×3常葉菊川。ディテールでどんどん差が開いていき、広陵楽勝の展開だったが、9回に常葉が迫る。さすが地力がある。大したもの。日南戦で同点3ラン打った2年生の伊藤がなかなか魅力的。強く叩けるのがいい。思い切りスイングをできることと、強くヒットできること、これはすべての球技における才能の物差し。
球児たちに触発されて、ついつい20数年前の球児を確認したくなり。本棚の裏からビデオを引っ張り出して、昭和58年全国高校野球選手権三重大会3回戦、津高校×津西、延長12回の熱戦を見てしまった。自分で言うのもナンだが、締まったいいゲームだった。
8月22日(水)
朝、海。風やや強で面ザワだが、結構乗れる。つかんできた感じ…でも続かないんだろうなぁ。
昼、MDPの原稿。午後、甲子園決勝、佐賀北5×4広陵。野村のテンポよいピッチングで広陵が勝ち切りそうだったが、8回裏、副島に逆転満塁弾。勝負の物差しでは、アンパイアに低目の投球を「ボール」とコールされたのが大きかった。が、高校野球の物差しで言えば9回表、送りバントの後、3塁を狙ってタッチアウトになったプレー。1アウト2塁で十分な場面だった。けれど広陵の監督はうなずいていたし、選手たちも納得している様子だった。あれが彼らの野球だったということ。全うして納得する。美しかった。
北京五輪予選・日本×ベトナム@国立。電通の浜口さん、元パスの梅田さん、大日本の森脇さんらに久々会えた。帰りは田中くんと中華@三宿。
8月23日(木)
「MDP」と「携帯サイト」と「ワールドサッカーグラフィック」の原稿。
原稿終了後、未明、「天使の卵」(村山由佳)読了。
8月24日(金)
午前、海。パドルからテイクオフのコツを、おっつかんだぞ!と喜んだり、やっぱりダメだったとがっかりしたり。
昔の手紙を整理していたら、まったくもって信じられないのだが、中田先生からの封書に現金が入りっ放しだった。10年間もそのままになっていたことになる。少し遅れて頂いた結婚祝い。気づかなかったのか、それとももらったときにはそれどころではなくて手にする気力がなかったのか…は不明ながら、無礼極まりない。情けない。恥ずかしい。
週刊宝石時代の仲間、水次さんにTEL。来週再会することに。非常に楽しみだ。
一昨日録画しておいたU17ワールドカップ、日本×フランス@ビデオ。体を寄せて、ぶつかって、ボールを奪って、キープして。感心した。トルシエジャパンの頃はヒデ以外は吹っ飛ばされて触ることもできなかったというのに。
8月25日(土)
昨日と似た波。波の力とボードバランスで上手にテイクオフしている人を真似してるうちにちょっと新しい感覚を獲得した感じ。
湘南×仙台@平塚。
8月26日(日)
「サッカーダイジェスト」と「携帯サイト」の原稿。
夕方、ベルマーレフットサルのプレマッチ@寒川。
犬笛、黄金の犬、君よ憤怒の川を渡れ、などの西村寿行さんが死去。合掌。
8月27日(月)
大塚光二@目黒。PL→西武の元気男に日本シリーズで活躍するメンタリティについて。
帰宅したらちょうど新閣僚の会見中@テレビ。政治とカネに関する質問、噴出。
8月28日(火)
水次さん@渋谷。いつ以来か思い出せない再会。週宝を辞めた後も何度かは会っているはずだし、彼女がアメリカに渡ってからも手紙をやりとりしていたし、などランダムな記憶を辿ってもはっきりしないが、思い出せないのは僕だけじゃなく水次さんもまた同様で。いずれにしても週宝編集部時代のマドンナ的存在だった人は、あの頃と同様、どこか天然で、どこかつかみどころがなく。懐かしいような、懐かしがるのもおかしいような、不思議なメシ飲み。
8月29日(水)
マクドナルドがカフェに進出、のニュース中、利用客の女の子のコメント「大人になったみたいで嬉しい」に温かい懐かしさ。「大人になったみたいで」なんて、最近めっきり聞かなくなったので。
夜、「反乱のボヤージュ」(野沢尚)読了。サウスバウンド同様、青年の正義を抱き続ける、あるいは捨てられない、大人の物語。もしかしたらいまや寓話。
8月30日(木)
午後、大塚光二のテープ起こし。夜、MDPの原稿書き。
なんと人口の3%が公務員なのだそうだ。赤ん坊を入れても国民100人のうち3人は公務員ということ。素朴な驚き。
「初恋」(塙幸成)。3億円事件の犯人は女子高生だったという軽妙なキャッチと、宮崎あおいの透明感あるモンタージュが公開時に印象的だった映画。宮崎の可憐で、しかし鬱屈した表情と、時代の空気がマッチして、若者たちと日本の青春が画面にひりひりと。
8月31日(金)
大塚光二@スポルティーバの原稿。
吉田拓郎のつま恋コンサート@ビデオ。サプライズゲスト、中島みゆきとの「永遠の嘘をついてくれ」に聞き入って、感じ入る。