2008年9月


 9月1日(月)
 朝日新聞に劇団四季が「入場料下げます」の全面広告。「我々は感動を届ける芸術団体であり、劇団員の生活を支える経済団体でもあります」のくだりに四季の志と、文化へのリスペクトなき国民へのやるせなさを感じる。
 鶴瓶の家族に乾杯@NHK。石垣島が懐かしい。川平湾でグラスボート乗ったなぁ。アテネ五輪前の合宿だから2004年だ。もう北京も終わり……。時の流れ早い。そういえば島出身の鍼灸師、前盛さんともその後会ってない。元気かなあ。
 福田総理が辞任。これで1年に3人目のトップ交代。Jリーグの監督でも珍しい。辞任会見で「他人事のような」口調と指摘された総理、「私は自分を客観視できる人間なんです。あなたとは違うんです」。「あなたとは…」のあたりで心情込み上げて人間が見える。

 9月2日(火)
 トライアスロンの中島コーチ、ビーチバレーの白鳥に取材。北京五輪について@MARE。ついでにビーチパークで浅尾さんたちの球拾い。
 夜、携帯コラムとスポルティーバ(犬飼会長)の原稿書き。中島、白鳥のテープ起こし。
 深夜、録画しておいた清水国明と国井律子の北海道バイク旅@NHK−BS。ツーリングが懐かしくて見始めたのだけど、旅の中身は濃厚で。10年前に出会った知人を再訪する清水の楽しそうな顔、そして死去を知らされての放心。そんな現実のドラマに、僕が「いつかまた」と楽しみにとっておいてある彼や彼女たちのことが遠のいていくようだった。人も命も永遠ではないことがリアルに感じられて。
 それにしても絶景。タウシュベツ橋梁、神の子池…。俺もいつかまたバイクで旅を……と思ってまた「はっ」。俺自身にとっての「いつか」だって永遠ではないのだ。

 9月3日(水)
 朝、俊ちゃんと菊池さんが来て一緒にサーフィン@パーク。波はほとんど割れてなかったが、俊ちゃんから下取りするボードの試し。海から上がって俊ちゃんの車で帰宅する際、我が家の前で接触事故、といっても軽く擦っただけだけど。お相手がいい年齢なんだけど夫婦揃って興奮してて悲しい。落ち着いて、とジュースあげたんだけど効果なし。俊ちゃんはいつも通り慌てず騒がず。ちなみに両者とも新車&高級車。それもまた複雑な気分。
 夕方、サンスポで顔合わせ&打ち合わせ@大手町。
「誕生日はおまえの生まれた日という意味だけじゃない。親と子が初めて会った日でもあるんだ」太陽と海の教室@CX。

 9月4日(木)
 昼、MAREの原稿。夜、犬飼会長の原稿。
 トップリーグ開幕。平日ナイターもサントリー×三洋の好カードに秩父宮はチケット完売。ラグビーのポテンシャルはやっぱり侮れない。
 SONGS@NHKは薬師丸ひろ子。懐かしい。同い年、一緒に大きくなった気がする。だから「同じ歌でも10代のときに思うことと、20代のとき、30代のときで変わってくる。歌にはそんな力がある」なんて当たり前の言葉にも素直にうなずいたりする。

 9月5日(金)
 LPGA全米女子プロゴルフ協会が英語を義務化。英会話テスト不合格者はツアーに参加できないとのこと。同様のことを日本の団体がやったら…と考えて失笑。成立しないのはもちろん、そもそも日本人はそんな狭量じゃないし、自尊心もない。もちろん英語はアメリカ語ではなくて、いまや世界語。
 夜、浅尾さんの原稿。
 夜中、映画「風のダドゥ」(中田新一)。生きるってことを難しく考えるんじゃないぞ。生きるってことはただ死なないことだ。ただ、それだけだ。でも、それだけでも大変なことなんだよ。

 9月6日(土)
 金メダル&上野フィーバーのソフトボール。北海道での日本リーグに3000人。チケット完売&テレビ放送。
 ジョギング4キロ。ちょっと久々。間空けると億劫になってしまうのでいけない。
 夜、たまっていた切抜き、メモをの整理。夜中、ワールドカップ予選、バーレーン×日本。3対0で快勝かと思いきや、終了間際2失点。しかもドタバタ。大丈夫か、岡田ジャパン。

 9月7日(日)
 トップリーグ開幕。試験的ルール改正で、ゲームが再三止まる。それでも両フィフティーンとレフリーでゲームを作ろうとする意志が感じられてストレスにはならない。ラグビーならでは。
 無知も無関心も恥である、という感性が失われつつある。昔の質屋の入り口のような、社会的コンセンサスとしての恥の文化もなくなりつつある。こういうのは平等とか公平とは違うジャンルのこと。明け透けなこと=いい時代とは僕は思わない。

 9月8日(月)
 7キロジョグ。LSD。徐々にペース上がる。往復で扇谷さんと会って立ち話。
 映画2本。「ドルフィンブルー」(前田哲)はイルカのフジと、彼(彼女?)が再び泳げるための人工尾ヒレ製作に携わった人々の物語。古典的ストーリーながら訴える力強い。
「ただ君を愛してる」は宮崎あおい。「私はただ、好きな人が好きな人を、好きになりたかっただけ」。ちょっとコミカルでチャーミングで、とてつもなく愛らしい。難病に逃げなければいい話だったのだけど。

 9月9日(火)
 不景気に伴う派遣契約社員の解雇が問題化している。少し前までは「ハケン」はちょっとしたブランドだったのだが。連ドラにもなったし。篠原涼子主演だったか。でも、もちろん派遣は正社員ではないのだから、業績悪化すれば最初に切られる対象になる。契約満了であるならば文句は言えない。
 モザイクの派遣社員の愚痴を見ながら、テレビの前で僕が思い出していたのは信栄運輸だった。20年前、始発電車、代々木駅からの黙々の行進、行列、ひしめきあうロッカー、すえた匂いの作業服。あれはいわゆる現代の蟹工船なのだろう。でも、おかげで僕は家賃を払え、銭湯に入れ、メシを食えたのだ。
 夜、LSD。8キロ、1時間かけて。鉄砲通りの突き当たり折り返し。
「ラピタ」も休刊との報。4万部売れてたらしいが。小学館グループ、すごい勢いで雑誌の整理が推進してる。

 9月10日(水)
 午後、マナフード。すでに終わっていたが、玲奈ちゃんが「なんか作ってあげようか」とちゃっちゃっとフランパンで。嬉しい。それにカッコよかった。
 夕方、犬飼さんのテープ起こし。
 夜、昨日と同じコース。今日は往路30分。終盤は少し左膝に痛み。
 夜中、MDPの原稿。

 9月11日(木)
 9・11テロから7年。
 午前、ベルマーレの練習@馬入。モトロッソに流れて児玉、飯竹とお茶&雑談。そのまま俊ちゃんと合流してマスコミ塾。さらに終了後、デニーズで晩飯。

 9月12日(金)
 今日も夜ジョグ8キロ。

 9月13日(土)
「22歳の別れ」(大林宣彦)。大林監督の名曲シリーズ。どちらかと言えばリアリスティックな伊勢正三の名曲が大林の手にかかると、これほど幻想的な物語になる。幻想的ではあっても70年代フォークの切なさが匂い立つところが名匠。
 夜中、マンちゃんが突然大声で泣き出す、いや、鳴き出す。何が見えたのか、何に衝き上げられたのか。

 9月14日(日)
 夕方、海。ほとんど割れず、1回だけした立てず。俊ちゃんから譲ってもらった新ボードで。あまり割れないので途中少し泳ぐ。
 湘南×横浜FC@平塚。1対0。涙出そうになる。帰りに浅田くんと@デニーズ。
 ウルルン滞在記@TBS、最終回。人間は、原始人も文明人もみんな感情を素直に表現できるのに、なぜ日本人は、いや日本に生まれ住む人はできないのか。日本を出ればこんなに豊かな表情になるのに。

 9月15日(月)
 午前就寝、夕方起床。
 米4位、リーマンブラザーズ倒産。ホイちゃんの勤務先か。随分会ってないけど元気かな。

 9月16日(火)
 JTBおみやげ展@京王プラザ。JTBが主催する全国の観光地、土産店営業促進イベント。不景気の下、それぞれ頭を捻り、サバイバルに挑んでいる。普段気づかない発見あった。

 9月17日(水)
 昼、俊ちゃんとサーフィン@辻堂。はじめはバランス悪くてパーリング気味。途中からはどんどん立てる。
 夜、体は疲れてたが気持ちが元気だったのでジョグ。6キロ。

 9月18日(木)
 マスコミ塾。今日のゲスト講師は、田中くん。いつもありがたい。
 沢田研二@SONGS。7年ぶりのテレビだとか。そして還暦なのだとか。でもいまとなっては俺と17歳差。大した違いじゃない。子供の頃はすげぇ大人だったが。相変わらず歌はバツグンにうまい。

 9月19日(金)
 終日、だらだら。

 9月20日(土)
 夜中1時ごろ起き、Pファミリーの原稿、朝まで。
 午前からビーチバレー@六本木ヒルズ。ビルの谷間で、というのはそれはそれでアリだと思うが、最前列SS席の特典が、浅尾さんがすくった砂、には苦笑した。

 9月21日(日)
 谷村美月が、あっぱれさんま先生、堂本兄弟に。陽気な性格で驚く。役柄上、暗くてしんみりした少女のイメージ強かったので。
 午後から夜、Pファミリーの原稿。夜中から未明、サンスポの原稿。

 9月22日(月)
 青島健太@品川。いつ会っても好感&共感な人。
 ジョグ8キロ。ちょっと間が空いた。少し寒くなってきたのでタイツを履いて走ってみる。
「あんどーなつ」最終回。泣けた。いい世間だと思わせてくれた。

 9月23日(火)
 湘南×仙台@平塚。試合後、久々にだいすき屋でサポーターのみなさんと。

 9月24日(水)
 午後、鉄砲通り→134→サイクリングロードで9キロ。体重かったが意外と走れる。
 夕方、ベルマーレ北京報告会@サンライフガーデン。ビーチバレーの白鳥、楠原を中心になかなか盛大。尾崎、草野のペアを激励。ロンドンのチャンス十分あると思うので。終了後、SCN村上さん、尾中くんと天鳥で軽く飲み。

 9月25日(木)
 昼、サーフィン。材木座で俊ちゃんと。地形がいいのでミドルから割れて長い間乗れる。やっぱりいいポイントでやった方が上達すると実感。
 マスコミ塾第3期、最終回。僕の役目はみんなをスタートラインにつかせることです。できれば背中も押してあげること。そこまでです。それ以上のことはできません。もちろんスタートラインには一人でつきます。走り出すのも、走り続けるのも一人です。残念ながらいまのところ……この先、スタートラインについたら連絡ください。背中を押してあげますから。

 9月26日(金)
 張本勲@田園調布。この年代の野球選手には無条件のリスペクトを持てる、やはり少年時代の憧れは理屈ではない。あの張本が目の前で、期待通りの古臭いかもしれないけど、頑固な正論を語ってくれている。それだけで満足できる。
 取材後、鍼灸師で石垣島出身の前盛さんに久々に会いたくなって連絡してみるが、残念ながら予約でいっぱい。残念。

 9月27日(土)
 P・ニューマンが死去。「大脱走」で壁に向かってボール投げてたシーンが一番印象強い。青年の無邪気さと無鉄砲さ、あのまっすぐな鋭さはまさしくぎらぎらの太陽のようだった。
 湘南×甲府@平塚。寒くなってきて、もうそろそろ半ズボンは無理みたい。
 試合後、田中姿子さんとメシ飲み@モトロッソ。お兄さんの話、お姉さんの家族の話、モスクワの話、恋愛の話、インドアを辞めた話などなど、みんな素晴らしく面白かった。ホント素晴らしく面白い人。底知れなさも幅広さも両方あって。

 9月28日(日)
 寒い。鼻水が出るし、少し熱っぽい。風邪か。気弱にならないように、夕方ジョギング。8キロ。
 晩御飯は先日取材でもらった「らっきょうカレー」の試食。鳥取はらっきょう日本一です。
 広島市民球場が新球場への建て替えのため、お別れ。カープと赤ヘルと、原爆と戦後と、あらゆる広島の舞台となった、日本では類い稀な、物語の染みるスタジアム。一度は行っておきたかった。

 9月29日(月)
 先日のおみやげ展の追加取材で、らっきょうカレーの鳥取や、石炭ケーキの夕張にTEL。その後、原稿。
 素子からTEL。バンコクから息子と二人で帰国し、百道に部屋を借りたとのこと。
 人間の最初の感覚は触覚なのだそうだ。皮膚感覚が心を育てる。

 9月30日(火)
 携帯コラムの原稿。
「人間、最後は馬鹿になり切った奴が勝つ」by稲尾和久