
2009年10月
10月1日(木)
未明に起床。朝のうちにMDPの原稿。
午後は「黄金の日々」をDVDで。小学生時代に没頭した大河ドラマ。記憶の位置付けとしてはすでに青春の色が濃い。熱中してしまい、一気に21話、川谷拓三演じる善住坊が「のこぎり挽き」で処刑される回まで。緒方拳、夏目雅子…はじめいまは亡き名優たちが輝いている。
10月2日(金)
朝方寝ようと試みるが、どうにも無理で、「悼む人」(天童荒太)読了。
昼に少し寝て、夕方、マスコミ塾の高杉さんがわざわざ茅ケ崎まで来てくれる。マスコミ塾の塾生とはいえ、現役ライターで、しかも真面目で繊細な彼女には随分助けられた。お礼を言わなければならないのはむしろ僕の方だった。
2016年オリンピック開催地決定@IOC総会。1回目投票でシカゴが落ち、2回目で東京が落ち……結局リオデジャネイロ。ブラジルはワールドカップに続いて五輪も開催する。
寝ればいいのに、結局また「黄金の日々」。30話まで。
10月3日(土)
早朝、セブンに行ったらバイトちゃんのフルハタさんがなんかやせてるし、真っ黒だし、どうしたのかなあ…と思ったら、仕事の研修でやせて、グアムに旅行に行って日焼けしたのだということ。来春には社会人。未来が眩しい。
午前、スポルティーバの原稿。昼に少しうとうとして、夕方から湘南×岡山@平塚。3対1で勝ち。
10月4日(日)
サンデープロジェクト生放送中に「中川昭一、死亡」のニュース速報。当然、お父さんに続き…と頭をよぎるが、その後の続報ではそうではないらしい。
昼、ダイジェストの採点。夜、MDPの原稿。
10月5日(月)
未明に今日も目が覚めて、早朝、サンスポの原稿。昼に仮眠。夕方からテープ起こし。夜、早めに寝ようと頑張るが、色んなことが頭の中をぐるぐるしてしまって……。眠れない。
10月6日(火)
ベネッセの担当者が茅ケ崎まで来てくれて、打ち合わせというか顔合わせ。面白そうな仕事。指名してくれて会長に感謝。
夜、ビーチバレーの原稿。
10月7日(水)
相変わらず寝付けない。早朝、張本の原稿書き。夕方にはゲラチェック。
湘南×徳島@平塚。1対0で勝利。
10月8日(木)
スポルティーバとスポーツライター本のゲラチェック。
台風接近中。マスコミ塾も延期にしたのだが、午後にはPカンになってた。
10月9日(金)
未明に起きて、早朝からゲラチェック。昼に4キロ走って、ついでにバットで素振りも。結構真剣に。午後からまたゲラチェック。
母からTEL。声が結構元気。最近では張りがあったので少し安心。抗がん剤の量を自分で減らしているらしい。いいか悪いか判断迷うところだが、「このままでは抗がん剤で死んでしまう」と言っていた母の声を思えば、こうして元気な声を聞けること自体が嬉しい。本当に迷うところだが。
今日も寝付けず。
10月10日(土)
「水曜の朝、午前三時」(蓮見圭一)読了。ベタな恋愛ものだが、なんか力あった。
昼に仮眠の後、俊ちゃんを藤沢でピックアップして横浜国際へ。日本×スコットランド。2対0で勝ち。「はくしょん大魔王」でハンバーグを食べて深夜帰る。
今日こそ…とベッドの中で頑張るが、やっぱり眠れず。
10月11日(日)
「もしも、わたしがあなただったら」(白石一文)。マンネリ感がないわけではないが、「一瞬の光」以降、白石一文を読み続けている。
午後寝て夕方起床。
天皇杯では浦和が松本山雅に、徳島が鹿屋体育大に、C大阪が福島に、負けている。
10月12日(月)
朝、海。久々が、小波だが、まあまあ乗れる。途中から波もアップしてきて、何度か横にも滑れる。天気がよくて気持ちいい。
昼、サンスポの原稿。
午後、靴磨き。ついでにスパイクも引っ張り出して磨く。
10月13日(火)
朝、海。昨日と同じで結構遊べる。台風で地形が変わったのか、割れる場所が以前と変わった気がする。
午後、嶋の紹介でやってきた高橋くんと@デニーズ。高橋くんは上智大学を卒業し、弁理士を目指している。スペイン語学科なので語学力を生かして、外国との契約に対応できるようになれば国際化していくビジネス環境で存在感を示せるのではないか…といったことを考えていた。そんなロマンとリアルが両立した大学4年生に僕ができるアドバイスなんてさほどないから、「大丈夫」と「うまくいかなかったとしてもやっぱり大丈夫」みたいな話だけして、あとはほとんど感心しながら雑談。
夕方、ベルマーレの雲出さんと@モトロッソ。僕の憤りの在り処について。有体に言えば、僕はベルマーレを応援しているのであって、ベルマーレの会社や社員を応援しているわけではない、というあたり。ベルマーレにとってマイナスな社員や運営会社であれば、むしろ糾弾したい、といった話をする。わかってくれたのかな。いずれにしても現実的に今後どう関わるかははっきりさせないといけない。
夜、303号室の阿部さん姉妹に誘っていただいて部屋で飲む。苛烈な人生だ、しかし二人とも明るい。しかし、じゃないかな。だから、明るいのかも。深刻な環境にいるのに、深刻な顔してたら生きていけない。
今日は「新しい一日」だった。以前は毎日がこんな新しい日だった気がする。
10月14日(水)
昨晩は久々に気持ちのいい眠り。やはり充実感が大事。
午前、たまっていたメモなどの整理。午後、集まった赤い羽根募金を自治会組長さん宅へ持っていく。
日本5×0トーゴ@TBS。トーゴ、ひどい。それ以上に岡田監督、ひどい。先日のスーパーサッカーで「カズ落選」時のことを訊かれたことを根に持って、試合後のインタビュー拒否。ケツの穴が小さい。
10月15日(木)
プレジデントファミリーの打ち合わせ@電話。相変わらずアバウト、というか何も考えた形跡がない一般論の羅列。「お任せ」ならそれでいいが、こういう依頼に限って、結局はインタビューイーの言いなりになって、取材後になって原稿に注文がつく。結局しわ寄せはライターに来る。この仕事、会える相手が素晴らしいのでインタビュー自体は非常に楽しいのだが、その前後がつまらない。今後どうしようかなと考えてしまう。
マスコミ塾4期生、後期スタート。
10月16日(金)
午後、羽田から福岡へ。明後日、宮崎で取材があるので、今日のうちに飛んで、実家に寄る。JAL機ではゴツイ背中が僕の数列前にあって、何となく眺めていたら、カーワンだった。世界的スーパースターで、そればかりか現ジャパン監督。だが、誰も気づかない。ちょっと悲しいし、申し訳ない気も。
空港から姪浜へ地下鉄では向かいの席の女の子が「FRESCA」と描かれた紙袋を下げている。FRESCAとはFRESHの意味である。紙袋を眺めながら、それを僕が知っている理由、20数年前のあの頃を思い出した。
帰宅。母が鍋の用意をして待っている。ドアを開けて最初に目にした瞬間、目に見えてやせたと感じた。そして、短い間にすっかり老けていた。顔に出さないようにしようかと思ったが、どうせ母にはバレるのだから、やっぱりやせたね、でも表情は元気そう、とフツウに口に出して言った。内心は、覚悟していた以上の衰弱ぶりで、もっともっとショックだった。食事自体は母もよく食べ、よく話した。抗がん剤を減らす前は、ほとんど食欲もなかったと聞けば、これでよかったのかもとも思う。
母が読み終わったばかりという「9割の病気は自分で直せる」(岡本裕)を読んで就寝。
10月17日(土)
朝、レオが運動会だというので百道小学校。駆けっこ。長距離は結構速いと思うのだが、短距離はダメだな。スポーツやる気があるなら忍耐系。ただし、その場合は精神的な忍耐力も必要。
11時天神バスセンター発の高速バスで宮崎へ。今回の段取り立ててて初めて気づいたのだが、同じ九州とはいえ、電車で行けない宮崎は、飛行機以外ではかなり不便な場所。なんと高速バスで4時間もかかる。羽田から飛行機で行った方がよほど速い。
原辰徳@宮崎。高校時代からのスーパースターで、ジャイアンツの4番で……そんな生い立ちはダテではない。自らの影響力を自覚している。発言も物腰もさすが。こんなふうにスターの役回り、つまりその競技を背負って振る舞える選手や監督はサッカー界にはほとんどいない。カズくらいでは。感心した。話も面白かった。
8時、宮崎空港発のANA便で帰京。せっかくの宮崎だが、滞在わずか4時間強。インタビュー場所のホテルの前はビーチで、しかもいい感じの波が割れてたのだけど。
JAL便機内では斜め前の女性が、プレジデントファミリーを熱心に読んでいる。しかも僕が書いた青山監督のページ。前はこういうことが頻繁にあったのだけど、最近サッカーでは滅多に起きない。
10月18日(日)
開高健没後20年ということで、本日のBSブックレビューは開高特集。もうちょっと早く生まれて、もうちょっと早く茅ケ崎に越してきていれば、ラチエン通りで出会えたのかと思うと、少し残念。
明日、久々に野球をやるので盛り上がっている。いい機会だから、軟式のグローブを買おうかと思って、ヤマダ、サティ、シラトリと回るがピンとくるのが見つからなくてやめる。帰って素振り。
最近、仕事をしていて極めて居心地が悪い。ベルマーレにせよ、ファミリーにせよ、他の雑誌にせよ、どれもそぐわない。担当者との知識のギャップが大きいし、職業意識が決定的にずれている。おかげで行き詰まり感強い。安田さんが「場所が違うんじゃないですか」と言ってくれたが、その言葉がもっとも的を射ている気がする。ポンとジャンプしてよそへ行きたくてしょうがない。何年かかけて築いたポジションと関係を壊してしまいたい衝動。そして、ゼロからまた始めたい。
10月19日(月)
昼、MDPの原稿。
午後から大井。スポルティーバの野球大会。珍しく早めに行って、一人でアップしたりしている。が、ピッチャーをやったのだが、すぐにいっぱいいっぱい。レベルを読み違えていたので、まったくペースがつかめなかったし、どのくらい本気でやっていいのかもわからず…。なんか欲求不満。まあ素振りの成果で、打つ方でそれなりの打球が出たからよしとするか。慎ちゃんや繁たちとやってたキッズは、本当にいいチームだったのだなあ、といまごろになって改めて。
10月20日(火)
NHKでやっていた博多山笠の中継を見ながら、突然泣けてくる。胸が熱くなる。「博多」に、ではなく、男たちの顔つきと目の色に。博多の男は山笠で育つ、人生のことはすべて山笠から学んだ、という博多っ子の言葉に激しく羨望と嫉妬。俺も川向うで育って、山笠かついだりしたかった。
それにしても祭はいい。地域の復興には祭の復活と継承こそ、だ。
10月21日(水)
湘南×鳥栖@平塚。ロスタイムの劇的ゴールで1対0で勝利。すぐ後ろで見ていた真壁社長の絶叫に、はっとする。僕なんかとは全然違う。当事者ならではのマグマの爆発がそこにはあった。羨ましかった。
会見での鳥栖の岸野監督のコメント、「湘南はコレだけお金もかけて何もかも揃っていて……」にキョトンとしているサポーター記者の人たちの顔が面白かった。ベルマーレは貧しくて恵まれなくて、と自慰的に信じてる人が多い。まったく相対化できていないのがベルマーレ(に限らず、多くのサポーターの)の難点だ。JSゴールの弊害は小さくない。
10月22日(木)
ベネッセ@多摩センターで打ち合わせ。ベネッセは福武書店の時代から本社は岡山から動かしていない。東京の拠点は高層ビルだが、それでも故郷は変えていない。こういうことが実は大事なのだと思う。
マスコミ塾@平塚。今日は講師で中山くんに来てもらった。
10月23日(金)
ピラティス@川口。サンスポのピラティス連載の取材と撮影を夕方までかけて、まとめて一気に。
志の会設立会見@岸記念体育館。志の会は、長沼健さん縁の人たちが集まって、サッカー界に変革をもたらそうとする集まり。有体にいえば、サッカー界の現体制と反目する人たちが、川淵体制に反旗を翻そうとする動きである。といってもみんなプロ化以前の大功労者ばかり。そして日本サッカーを憂う気持ちはピュアである。J発足時とそれ以降の、日本サッカーの派閥争いと粛清の歴史は幸福とは言えない。
朝まで生テレビ@テレ朝も、世代間闘争。田原のチンプンカンプンぶりが、東浩紀らと対峙すると目立つ。ロジカルトークができないし、想像力にも限界が来ている。朝生はそろそろ辛い。
10月24日(土)
熊本で試合をしているベルマーレは0対1で負け。この負けは痛い。というか致命傷になる恐れがある。C大阪、仙台、甲府次第だが。ちなみに3チームの試合はすべて明日。先にやって負けたのも痛い。
U17ワールドカップ@ナイジェリア@テレビ。日本2×3ブラジル。ロスタイムにGKミスで負けたが、宇佐美をはじめプラチナ世代、すごい。暗雲立ち込めるサッカー界にとって希望の光。
10月25日(日)
C大阪、仙台、甲府はいずれも勝利。これで2位を目指すのは事実上無理。甲府と3位を争うことになった。第1クールから4分の3の確率で昇格できる、と言い続けてきたが、ここへ来て2分の1に。つまり75%が50%になってしまったことになる。昨日の負けは本当に痛い。しかも甲府に抜かれて4位。万が一、次節東京Vに敗れれば、その次の甲府との直接対決が崖っぷちのゲームになってしまう。最悪残り2試合が消化試合になる危険性も。
原田知世@堂本兄弟。結婚生活とは?への答え。「ふたり旅」。
10月26日(月)
雨、台風、寒い。くしゃみと鼻水が止まらず、少し熱もありそう。昼にピラティスの原稿をやって、その後はダラダラテレビ。
酒井法子、初公判。1年6ヶ月、求刑。
10月27日(火)
昨晩早めに寝たので、未明に起床。早朝にプレジデントファミリーの原稿。
昼から鈴木徹@ラフォーレ東京。鈴木は義足のハイジャンパー。担当編集者は「義足なのにすごい」としきりに誉めてたが、弱者のハンデをやたらと強調して、○○なのにすjごい、という言い草は僕には違和感ある。義足じゃなくても十分すごいのだ。
夕方から、福武会長@神保町。いつものように予定時間をオーバーして、担当者がおろおろし始め、しかしインタビューイーとインタビュアーの僕はまったく平気で、長々と話をし続けた。この世代のトップの話は、僕には共感できること多くて、本当に面白い。
真井新さんを偲ぶ会@千駄ヶ谷。えのきどさん、佐山さんらも来ていた。
10月28日(水)
すっかり風邪を引いてしまった。
昼、プレジデントファミリーの原稿。夕方、海。散歩だけ。
昼に再放送しているロンバケに広末涼子が出ている。まだ“おにぎり”みたいでかわいい。あと、キムタクがやたらと煙草を吸っている。この頃はカッコいい男の表現は煙草だったのだ。「この頃」は、というか、つい最近まで。
10月29日(木)
ドラフト会議。菊池雄星は西武。
マスコミ塾。今日の講師は浅田くん。
10月30日(金)
咳で寝付けず何度も目が覚める。
テリー伊藤@ニッポン放送。いい人だ。話していると、やさしい人だとわかる。おかげで奇才感は薄かった。
日中は収まっていた咳が、夜になるとまた激しくなって大変。寝付けず。
昼に再放送している「白い巨塔」。今日は、余命宣告を受けた木村多江の名演技の回。あの泣きのシーンで木村という女優のことを認識した。
10月31日(土)
咳止まらず、頭痛まで。夕食は、フジスーパーで鍋セットを買ってきて、一人鍋。
日本シリーズ第一戦は巨人が先勝。
すかいらーくが39年の歴史に幕。バブルの頃にはアメフトチームまで持っていた。三鷹に取材に行ったことを思い出した。