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 日本代表 1対0 バーレーン代表  @埼玉スタジアム  05.3.30


 ドイツワールドカップ・アジア最終予選の3戦目。
 5日前にテヘランでイランに敗れて、その後遺症が心配された試合。またスタンドやメディアに「危機感」が漂い始めた中でのゲームでもあった。

 とにかく「勝たなくてはならない」試合。久々に記者席でも気合が入った。スタンドももちろん盛り上がっている。もっとも、そこにフランス・ワールドカップ予選ほどの本気の熱は感じられない。

 バーレーンのサポーター(大使館関係者あたり)はメインスタンド最前列に20人ほど。

 FWに起用された鈴木の動き、ボールをもらいに下がってファウルを受ける、はやはり有効。少なくとも日本はボールをポゼッションできる。現在の日本のやり方では(それが効果的かどうかはさておき)ポゼッションは必須条件だ。
 ただし、5バック気味(5バック+2ボランチの局面も)のバーレーンにスペースはなく、バスの出し場を探すシーンが散見された。もらっては探し、探し始めては動く、という連動性(トルシエ時代でいえば「オートマティズム」)にかける場面が多い。とはいえ、これはいつものこと。

 10分。攻め込んだ後にカウンターを受ける。予想通り、簡単な試合でないことが明らかになる。ある意味、バーレーンの術中にはまりつつある。

 この日の中田は珍しいほどのデキが悪かった。イージーミスを連発する。こんな中田はあまり見たことがない。気負いもあるのかもしれない。
 高原は相変わらず、打たない。なぜかわす?

 23分。三都主のドリブル突破。ようやく前への矢印が出る。三都主のプレーはリスキーではあるが、こうした膠着状態においては、やはり日本人離れした彼のスタイルは頼もしく感じる。この後、CK、FKが5分ほどにわたって続くチャンスをつかむが、結局モノにはできなかった。
 前半は、この時間帯を除き、ゴールの匂いはしないまま終了。

 後半。キックオフから日本が前への姿勢を見せる。とりわけ、左サイドで、中田、俊輔、三都主などが絡んで再三チャンスを作る。しかし、攻めきれない。
 そんな流れの中でも、時折浴びるバーレーンのカウンターへの脅威が消えることはない。さすが、である。
 俯瞰で試合を見ていると、個人技の青チーム対組織力の白チームに見えないこともない。日本サッカーのポテンシャルの高さと、それを生かせていないもどかしさが込み上げてくる。

 27分。待望のゴールは予想外の形で決まった。FKからゴール前で日本がかけたプレシャーに、バーレーンの10番、サルミーンがオウンゴールを決めてくれたのだ。たぶんCKに逃げようとしたのだと思うが、ボールは見事にネットを揺らした。
 1対0。大きなゴールだった。このまま時間が過ぎれば、ピッチにもスタンドにもメディアにも少しづつ蓄積していたフラストレーションが爆発しかねない危うい時間帯だった。

 もちろん、バーレーンは出てきた。失点直後からのモード切り替えは感心するほどだった。もっとも、そのおかげで日本も高い位置でボールを奪えるようになる。
 が、ラスト10分少々は、攻め込まれ、つながれ、シュートを打たれるというヒヤヒヤの場面を何度も招いた。イラン戦での敗北と、危うい空気。そんなプレッシャーに選手たちも平常心を失いつつあったのかもしれない。結局、日本は全員が徐々に下がり、猛攻を受けることになった。
 ロスタイム4分。俊輔が到底シンジラレナイような軽いプレーでボールを失い、ピンチを招く。ああいうプレーを見るたびに、彼への信頼が揺らぐ。ジーコも気が気ではなかったのだろう。稲本と交代した。

 そして、タイムアップ。何はともあれ、大きな勝ち点「3」。
 最終予選はこれで1巡目が終わり、折り返し。日本は2試合をホーム、1試合をアウェーで戦い、ホームで2勝し、アウェーで1敗して、2勝1敗(勝ち点6)でイラン(2勝1分・勝ち点7)に次ぐ、2位。
 6月のバーレーン戦から後半戦に入る。マナマでのバーレーン戦が「関が原」になる。これに勝てば続く北朝鮮戦で「出場」が決まる可能性が高い。
 逆に負ければ……と危機感を募らせることも可能だが、だが実力的に考えれば、4分の2に入ることはまず間違いないだろう。それもこれも今日の貴重な「1ゴール」があったからではあるのだが。



           楢崎

      田中  宮本  中沢

  加地   中田   福西  三都主

           中村

       高原    鈴木
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
        18     9

           10

  14     8    17     27

       2    16    3

            1